【ローン残債があるマンションの売却】売却方法とコツを解説

住んでいるマンションを急に売却することになったとき、多くの方は「ローンが残っている物件も売却できるのか?」と不安に感じます。 今回は、ローン残債があるマンションの売却方法やその流れについて解説します。

更新日:2022年10月18日

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東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。

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住んでいるマンションを急に売却することになったとき、多くの方は「ローンが残っている物件も売却できるのか?」と不安に感じます。 今回は、ローン残債があるマンションの売却方法やその流れについて解説します。

ローンを完済していないマンションの売却手段

ローンを完済していない方がマンションを売却する方法は2つあります。

  • アンダーローン
  • オーバーロン

それぞれについて詳しく解説します。


売却代金でローンを完済する方法|アンダーローン

ひとつ目は、売却金でローンが完済する方法です。「アンダーローン」と呼ばれます。

例えば、以下のケースを想定します。

  • ローン残高:2,000万円
  • 売却金額:2,500万円


この場合、物件を売ったお金でローンの返済ができ、自分の利益も残ります。

ローンが残っている物件を売る際のもっとも理想的な方法です。
アンダーローンで売却するためには、できるだけ早く物件を手放す必要があります。新築物件や築浅物件は高く売れる傾向があるからです。

築年数が経っているといっても、高値での売却をあきらめる必要はありません。ここ数年、首都圏中古マンションは価格が年々高騰しています。
実際にイエシルで売却した方でも、築10年以上の場合であっても新築時の販売価格よりもさらに高値で売却できたケースが多数あります。

まずは、ご自身のマンションが「今、いくらなのか?」適切な価格を把握することが重要です。

売却後に返済する方法|オーバーローン

ふたつ目は、物件の売却後にローンを返済する方法です。「オーバーローン」と呼ばれます。
例えば、以下のケースを想定します。

  • ローン残高 2,000万円
  • 売却金額 1,500万円


この場合、500万円のローン返済ができません。
基本的には、ローンを全額返金できなければ抵当権の抹消手続きを行えません。
残ったローンの返済方法について、検討する必要があります。
例えば、残ったローンと次に住む物件の取得費用をあわせて借り入れられる「住み替えローン」の利用などを検討しましょう。

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売却できないマンションの条件

金融機関が抵当権を持っている物件は売却できません。
抵当権とは、住宅ローンを組むときに金融機関が土地・住宅を担保にする権利のことです。ローンの返済が滞った場合、金融機関は土地や物件を差し押さえられます。
この抵当権があるため、持ち主が勝手にマンションを売却することはできません。
住宅をローンで支払っている方は、この抵当権を抹消した後に物件を売却できます。

抵当権を抹消するためには

抵当権を抹消するためには、ローンを完済して、銀行から抹消登記の書類を受け取る必要があります。
銀行から受け取る書類は以下の通りです。

  • 弁済証書(解除証書)
  • 登記済証または登記識別情報
  • 委任状
  • 会社法人等番号(登記事項証明書)

抵当権の抹消書類申請は、司法書士に依頼すればスムーズに手続きが進みますが、自分で手続きを行うことも可能です。

オーバーローンに陥った際の対処方法

ローンが残った状態でマンションを売り出し、オーバーローンの状態に陥ったときの対処法を解説します。
有効な対処法は3つです。


自己資金でローンを完済する

残ったローンを自己資金(貯金)で返済する方法です。ローン残高と売却金額次第ではこの方法を使うことができます。しかし、この返済方法は貯蓄がある方に限定されます。あまりにもローン残高が多い方はこの方法をおすすめできません。
貯蓄に余裕があり、ローン残高を賄える方は、この方法で返済しましょう。
貯蓄が足りない方は、以下の返済方法を参考にしてはいかがでしょうか。


住み替えローンを組む

「住み替えローン」とは、新たに住む住宅の取得費用と今までの住宅ローンの残債分をあわせて借り入れする方法です。
残債分の借り入れをできるというメリットに加え、ローンの支払先を一本化できるというメリットがあり、手間を軽減することができます。ただし、通常の住宅ローンよりも審査が厳しい点や高額な債務を抱える可能性がある点には注意が必要です。


任意売却する

任意売却とは、お金を借りている金融機関や保証会社の合意を得て、債務は残したまま抵当権を外してもらい物件の売却を行うことです。
任意売却はどうしても支払いができない方に向けた返済方法のため、慎重に検討する必要があります。任意売却が認められれば、個人信用情報に記録が残ります。そのため、クレジットカードの申し込みや不動産を購入する際の審査に影響する可能性があります。
デメリットを踏まえたうえで、どうしても返済が難しい方は、任意売却も検討しましょう。


ローン残債があるマンション売却の手順

ローンが残っている場合のマンション売却の手順を解説します。
手順を事前に確認することで、迅速に売却・ローン返済ができます。


①売却価格の相場調査をする

まず、不動産会社に売却価格の査定を依頼します。
複数の会社に見積もりを依頼して、売却金額でローンが完済できるかを見極めましょう。
また、物件に適していない売却価格を設定すると売れ残る可能性があるため、十分な調査が必要です。


②査定額を比較し、不動産会社を決める

不動産会社の査定を比較したら、どの不動産会社に依頼するかを決めます。不動産会社が提示する金額に説得力があるかどうか、担当者とコミュニケーションが適切にとれるかどうか、実績が豊富かなど複数の判断軸を基準に取引する不動産会社を決めるようにしましょう。


③不動産業者紹介サービスの利用も検討する

どの不動産会社に依頼するか迷う方は、不動産業者紹介サービスの利用もおすすめです。
不動産業者紹介サービスとは、不動産の知識豊富なスタッフが物件の価値を見極め、パートナーとなる不動産会社を決めるためのアドバイスをしてくれるサービスです。
中立的な立場で物件を見極め、それぞれのオーナーや要望にあった不動産会社を紹介してくれます。
物件の市場調査や査定額の比較を依頼できるため、自分で複数の不動産会社に連絡をする手間が省けます。
不動産売却に関する疑問についても相談できるため、売却に不安がある方におすすめのサービスです。

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④管理会社へ報告・販売活動

不動産会社との契約後は、マンションの管理会社に報告しましょう。組合員の資格喪失届の提出や管理規約の書類を受け取る手続きがあるためです。

管理会社に報告が済めば、販売活動がスタートします。指定流通機構(通称レインズ)への物件情報の登録や不動産情報サイトへの広告掲載などを行います。
このタイミングから、問い合わせ対応や内覧対応が発生します。購入希望者にいい印象を持ってもらえるよう、室内をできるだけ綺麗な状態に保ちましょう。


⑤売買契約を結ぶ

購入希望者が決定すると、売買契約を結びます。
売買の仲介者が契約書を作成し、内容を双方確認の上契約を結びます。
物件の表示内容・支払い日・金額・瑕疵担保期間などに誤りがないか注意深く確認しましょう。


⑥銀行へ連絡する

売買契約を結んだ後、売買が決まったことを銀行へ連絡します。
このとき、ローン残高の一括返済を伝え、返済手数料の金額を確認しましょう。
マンション売却には、譲渡所得税や登録免許税などさまざまな手数料がかかります。


⑦決済・引き渡しをする

決済・引き渡し手続きを行い、金融機関で住宅ローンの返済手続きを行います。
ローンの決済は、銀行で行います。約1〜2時間で終わるため、1日で終わるように段取りを行うとよいでしょう。


マンションを売却するコツ

マンションを売却するためのコツを紹介します。


  • 複数の不動産会社が出す価格を比較して、売り出し価格を決める
  • 内覧の対策を徹底する
  • 返済手数料の内訳は事前に銀行へ確認する
  • 不動産業者紹介サービスの利用も検討する


まとめ

ここまで、ローンが残っているマンションの売却方法やその流れについて解説してきました。

マンション売却に不安を感じる方や、自分に合う不動産会社と契約したい方はイエシルの査定&不動産業者紹介サービスをご検討ください。
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