マンションの購入を検討している人が注目する「マンションの資産価値」。買い手はどのようなところを見ているのでしょうか。買い手の視点を知り、売却活動に生かしていきましょう。また、築年数によって変化する資産価値についても解説します。
更新日:2023年04月20日
イエシルコラム編集部
株式会社リブセンス
IESHIL編集部東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。
少し前まで、マンションの購入は「一生に一度の買い物」という感覚でした。しかし近年では、ライフステージの変化やライフスタイルの多様化により、住み替えを考慮してマンションを購入する人が多くなっています。
そのため、買い手が注目しているのが「マンションの資産価値」。資産価値の下がらないマンションを購入すれば、住み替えたくなったときに負担なく売却して、新たな物件費用の足しにできるからです。
では、マンションの資産価値とは具体的にどのようなものなのでしょうか。この記事ではマンションの資産価値について分かりやすく解説します。
買い手の視点を知り、売却活動に生かしていきましょう。
そもそも、マンションの資産価値とは何でしょうか。
マンションの資産価値とは、マンションが「いまの状態で」財産としてどのくらいの価値があるのかを具体的な金額であらわしたものです。
マンションの価値は大きく分けて「売却価値」「収益価値」の2つがあります。それぞれを簡潔に説明すると、次のとおりです。
売却価値とは、マンションが実際に売れる額を示したものです。購入したときの金額より高く売れるならば、売却価値が高いマンションといえます。
収益価値とは、マンションを貸し出して得られる収入のことです。賃貸マンションとして高い収入を得られるならば、収益価値が高いマンションといえます。
「売却価値」や「収益価値」が高いということは、「利益が発生しやすいマンション」ということです。将来的にも資産価値は下がりにくいので、買い手にとって大きな魅力となります。
住み替えるときには、マンションがいくらで売れるのかが重要です。そのため、買い手は資産価値の下がりにくいマンションを購入したいと考えています。
では、資産価値が下がりにくいマンションとはどのようなものなのでしょうか。主な特徴を4つ説明します。
マンションの立地が良いほど需要があるため、築年数が経っても大きく値崩れすることはありません。
国土交通省の「令和3年度 住宅市場動向調査」によると、中古マンションの購入理由で最も多かったのは「住宅の立地環境が良かったから(66.2%)」でした。このことからも、買い手は立地を重視していることが分かります。
立地条件の良いマンションとは、主に以下のようなものです。
たとえマンションの設備が劣化したり、内装が傷んだりしても修繕できますが、立地は変わることがありません。
立地条件の良さは住みやすさにつながるため、資産価値は下がりにくいといえます。
地域にどのような世帯が多く住んでいるのかによって、マンションの資産価値は変化します。
単身者や夫婦2人世帯が多ければコンパクトな間取りに需要があり、ファミリー世帯が多ければ、広い間取りに需要があるからです。
資産価値の下がりにくいマンションの間取りは、主に以下のとおりです。
間取りと広さが周辺の需要に合っていれば、マンションの資産価値は落ちにくくなります。
日当たりの観点で見た場合、マンションは以下の順に人気があります。
(周辺に日をさえぎるほどの大きな建物がないことを前提とする)
また、高層階であればあるほど資産価値は高くなります。日当たりの良さに加えて眺望も得られるからです。日当たりと眺望の良さは「住み心地の良さ」につながります。買い手がマンションを選ぶときの重要なポイントとなるので、資産として十分に価値があるのです。
管理体制がしっかりしているマンションは資産価値を維持できます。マンションをきれいに保つために、定期的な修繕や清掃が行き届いているからです。
「マンションは管理を買え」という言葉があるほど、買い手は管理体制を重視しています。
マンションの維持管理は、資産価値に直結します。管理体制やメンテナンスが行き届いているマンションは、資産価値が下がりにくいといえるでしょう。
築年数が経つにつれてマンションの資産価値は下がっていきます。経年による劣化は避けられないからです。では、築年数によってマンションの資産価値はどのように変化していくのでしょうか。表を使って具体的に解説します。
公益財団法人 東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)」によると、マンションの売却相場価格は、築年数の経過によって次のように変化していきます。
築年数 | 売却相場価格 |
面積 | ㎡単価 |
値下がり率 |
築0~5年 |
6,239万円 |
55.40㎡ |
112.61万円 |
ー |
築6~10年 |
5,462万円 |
57.60㎡ |
94.83万円 |
15.8% |
築11~15年 |
4,686万円 |
59.06㎡ |
79.35万円 |
29.5% |
築16~20年 |
5,067万円 |
65.85㎡ |
76.95万円 |
31.6% |
築21~25年 |
3,979万円 |
65.03㎡ |
61.18万円 |
45.6% |
築26~30年 |
2,419万円 |
53.75㎡ |
45.00万円 |
60.0% |
築31年~ |
2,358万円 |
50.02㎡ |
47.15万円 |
58.1% |
この表から読み取れるのは以下のとおりです。
築年数の経過とマンションの資産価値は、おおむね比例していることが分かります。
マンションの資産価値が下がるからといって、築古のマンションは売れないのではないかと不安になる必要はありません。
2013年以降、マンションの価格は上昇を続け、高騰しています。そんな中、注目されているのが中古マンションです。
中古マンションには、新築に比べ価格的に手が届きやすいという大きな魅力があります。さらに、築年数が古いマンションは、立地条件の良い場所に建てられていることが多いからです。
また、近年のリノベーションブームにより、築古のマンションを割安で購入して、自分好みに手を加えたい人も増えています。
築年数が古くても、売却できる可能性は十分にあるのです。
資産価値と、マンションを売却できる・できないは、必ずしもイコールではありません。前述したように、築古のマンションを求めている買い手も多いからです。
マンション売却を成功させるためには、的確な行動と情報収集が必要です。では、どのようにすればいいのでしょうか。
まずは、いま住んでいるマンションの資産価値を知ることです。
マンションの資産価値は、建物としてのマンションの価値とマンションが建っている土地の価値を合わせて考えます。
しかし、マンションの資産価値を算出するには、複合的な要素をかけ合わせるため、一般の方にとっては非常に難しい計算です。
マンションの資産価値を知るには、イエシルのような不動産の専門家へ相談しましょう。
マンションの売却活動をするにあたって、はじめにするべきことは、いま住んでいるマンションが実際にどれくらいの金額で売れるのかを知ることです。
イエシル査定なら、不動産営業経験10年以上の経験をもつイエシルアドバイザーが、さまざまなデータをもとに個別にマンションを査定します。
不動産会社ではない立場から査定をするので、中立な価格・適正な価格を知ることができます。
マンションの売却を成功させるには、不動産のプロへ相談するのが一番の近道です。
イエシルなら、年間約1,000組の相談を受けているイエシルアドバイザーが、お客さまの状況に応じて的確にアドバイスいたします。
「買い手の目線やニーズを詳しく知りたい」「マンションを売却するにはどのように動いていけばいいのか」など、マンションの売買についての不安や疑問は何でもご相談ください。
資産価値のあるマンションとは需要のあるマンションです。立地の良さ、ニーズに合った間取り、日当たりや眺望の良さ、しっかりした管理体制は、買い手がマンション探しをするときに重要なポイントになります。
しかし、買い手によってマンションに求める希望は違います。マンションを売却できるかどうかを資産価値に左右される必要はありません。
まずはイエシル査定でいま住んでいるマンションの妥当な価格を知ることが大切です。その上で、買い手の視点を売却活動に生かしていきましょう。
IESHILコラムとは、不動産物件情報に関連してコラム等の関連情報も提供する付随サービスです。
ご利用により、IESHIL利用規約が適用されますので、規約のご確認をお願い致します。