【2025年2月発表:最新版】首都圏中古マンション、新規登録件数は11カ月連続で減少へ。売却は3月までがチャンス?

<毎月更新>東京・神奈川・千葉・埼玉(首都圏)のレインズ発表不動産市況データについて解説します。今後、中古マンションの売却・購入・住み替えを検討されている方はぜひご確認ください。

更新日:2025年02月20日

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イエシルコラム編集部

株式会社リブセンス

IESHIL編集部

東京・神奈川・千葉・埼玉の中古マンション価格査定サイトIESHIL(イエシル)が運営。 イエシルには宅建士、FPなど有資格者のイエシルアドバイザーが所属。ネットで調べてわからないことも質問できるイエシル査定サービスを展開しています。

この記事の要点
  • 首都圏中古マンション、新規登録件数は 11カ月連続、在庫件数も9カ月連続で減少へ。今後のマンション価格に影響か?
  • 日銀の政策金利を0.25%から0.5%に利上げ!住宅ローンへの影響とは
  • 国土交通省が異例の「引っ越し時期分散」を民間企業に呼びかけ。不動産市場にも変化が?
  • 2025年4月には銀行の金利見直しで引き上げの可能性が。売却をお考えの方は早めの準備を
2025年2月に東日本レインズが発表した「月例速報 Market Watch」によると、2025年1月度の首都圏中古マンションの新規登録件数の前年同月比は11カ月連続、在庫件数は9カ月連続下回りました。成約件数は上がりましたが、不動産取引は毎年3月ピークの傾向にあります。マンション売却をお考えの方は、早めの準備をおすすめします。

■2025年1月度のTOPICS

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最新の市況や事例に基づいた”成約の妥当価格”を確認しておきましょう

不動産会社ではない中立メディアのイエシルが営業要素ゼロの価格を算出します。”成約の妥当価格”を知っておくと、不動産会社の出す査定額の「高すぎる」、「低すぎる」を見抜くことができます。

■TOPICS 1 首都圏中古マンション、新規登録件数が11 カ月連続、在庫件数9カ月連続で減少へ

2025年2月に東日本レインズが発表した「月例速報 Market Watch」によると、2025年1月度の首都圏中古マンションの新規登録件数(前年同月比)は11カ月連続(-6.5%)、在庫件数は9カ月連続(-4.2%)下回りました。
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出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「REINS TOWER」

成約件数は前年同月と比べ増加したものの、毎年1~3月は取引量が活発化する傾向にあり昨年は4月に成約件数が前月比-14.7となりました。

住宅の売却をお考えの方は、早めに査定・専門家への相談をしてみてはいかがでしょうか。

新規登録件数は東京都が8,297件(前年同月比-10.2%)で、首都圏全体では15,459件(前年同月比-6.5%)と減少幅が毎月大きくなってきています。

在庫件数とともに、前年同月比でマイナスです。

新規登録件数が減少すると、後に成約件数が減少する傾向にあります。

■TOPICS2 日本銀行が政策金利を0.25%から0.5%に利上げ!不動産市場への影響とは

日本銀行が2025年1月の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%から0.5%に引き上げることを発表しました。2024年3月のマイナス金利解除、2024年7月に政策金利を0.25%に引き上げており、今回で3回目の利上げとなります。
利上げによって住宅ローンの金利が上がる可能性があり、2025年4月以降に住宅ローンの金利が上がることが予測されます。前回の利上げでは基準金利が0.15%程度上昇した金融機関が多く、ローンの総返済額も増えてしまいます。住宅購入を検討している方の意欲が鈍化し、マンション価格が下がる可能性も考えられます。

■TOPICS3 国土交通省が異例の「引っ越し時期分散」を民間企業に呼びかけ。不動産市場にも変化が?

中野国土交通大臣は2 025年2月12日、3月から4月にかけて集中する引っ越しの時期を分散するように呼びかけました。国土交通省のホームページでも、「引っ越し時期の分散に御協力をお願いします! 」という報道発表資料が掲載されています。企業の人事異動や就職・進学などにより、3月から4月は引っ越しのピークです。特に3月はその他の月の平均と比べておよそ2倍の引っ越し件数が集中しています。


2024年に、働き方改革関連法の施行でドライバーの時間外労働時間960時 間上限規制と改正改善基準告示が適用されました。ドライバーの労働時間が短くなり少子高齢化による人手不足が加速することで「引っ越し時期に業者に依頼できない」「モノが運べない」という事態に陥ってしまう恐れがあります。筆者の知人の話ですが、実際に、2024年の秋に人事異動の時期を10月ではなく9月や11月に変更した民間企業もあるようです。

引っ越しの時期が分散されると、住宅への入居時期も前後することが推測されます。よって、現在のように3月・9月に成約件数や価格が急上昇せずになだらかに上下する可能性が生じます。将来的に、売り手にとっては「売り時」が分からず困惑してしまうかもしれません。

■TOPICS4 マンション売却をお考えの方は今のうちに準備を

毎年1~3月は、不動産の取引量が増加し市場が活発化する時期ですのでマンション売却をお考えの方にとってチャンスと言えるでしょう。3月を過ぎると、取引量が減少する傾向にあります。昨年は5月に成約㎡単価が-2.3%、成約価格が-3.7%前月と比べ下がりました。さらに、4月は銀行が金利の見直しをする時期ですので住宅ローンの金利が引き上げとなり購入検討者の動きが鈍化してしまう恐れがあります。
マンション売却をお考えの方は、早めに専門家への相談や査定などを行うことをおすすめします。

不動産会社ではない中立メディアのイエシルが営業要素ゼロの価格を算出します。 ”成約の妥当価格”を知っておくと、不動産会社が出す査定額の「高すぎる」、「安すぎる」を見抜くことができます。

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この記事を書いたのは…IESHIL(住まい/不動産投資のミカタ)事務局 アドバイザー 石井 友里恵

大手不動産会社勤務時代は、土地、マンション、戸建、投資不動産の賃貸売買の仲介を経験しました。お客様が気づかぬうちに取引で損をしてしまわないよう、これまでの経験を活かし業界の営業トークの裏側などもお伝えできます。何度も経験するわけではない不動産売買について、わかりやすい説明を心掛けています。お気軽にご相談ください。

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